
2025年07月24日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシア漁業庁 バレンツ海タラバ漁獲割当オークション落札3者へ配分手続き完了 8月1日から操業可能]
ロシア漁業庁は、今年2025年1月-3月実施されたバレンツ海のタラバガニ漁獲割当オークション落札者に対する当該漁獲割当配分を完了した。
法規改正により、翌年明けを待たず、オークション実施当年度から漁獲割当の一部を利用して操業開始が可能となっており、8月1日をもって、これが有効となる。
当該漁獲割当配分を受けるのは、 “バガジ”(Багаж)社と、ロシアのカニ漁業大手”ルスキー・クラブ”(Русский краб)社系列でムルマンスクの“ポリャルヌイ・ロソスィ”(Полярный лосось)社、“アークチスキー・ロソスィ”(Арктический лосось)社、“SZクラブ”(СЗ-Краб)社となる。
これらの4社の年間のタラバガニ漁獲割当は約6,000トンで、落札者の付帯条件として漁船建造が義務付けされている。
”ルスキー・クラブ”社は、スケトウダラを年間30万トン以上生産するロシア漁業最大手“ルスカヤ・ルイボァプロムシェレンナヤ・カンパニヤ”(Русская рыбопромышленная компания:「ロシア漁業会社」)社の系列企業で、2019年、子会社を通じてカニ漁獲割当オークションに参加、極東海域の上場落札ロットの約4割を獲得し、大規模進出を果たした。
「ロシア漁業会社」は2011年、”ルスコエモーレ・ダブイチャ”(Русское море — Добыча:「ロシアの海:生産」後に社名変更)として、石油トレーダーで大統領プーチンの盟友ゲナジー・チムチェンコ、セルゲイ・ショイグが非常事態大臣を務めていた時代の同第1副大臣だったユーリ・ヴォロビヨフの息子マキシム・ヴォロビヨフ、そして1998年から2004年まで運輸大臣だったセルゲイ・フランクの息子グレブ・フランク(ゲナジー・チムチェンコの義理の息子でもある)により設立された。
2018年2月には、主要株主だったマキシム・ヴォロビヨフが、それをグレブ・フランクに譲渡、支配的主要株主が後者となった。
しかし、グレブ・フランクは、2022年、米国財務省のSDNにリストされ、後に自らの持ち株を企業経営陣に譲渡した。
なお、”ルスキー・クラブ”社の活動はこれまで極東海域が中心で、今回、北部海域における初めてのプロジェクトとなる。