
2021年04月13日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ロシア新興財閥が極東沿岸に乗り込む ホタテ・ナマコ養殖参入を計画]
ロシア最大の養殖サーモン企業の旧“ルスコエ・モーレ”(「ロシアの海」)グループ“ルスカヤ・アクワクルトウラ”(「ロシアの養殖」:Русская Аквакультура)は、その強い財務内容を背景に、沿海地方沿岸においてホタテとナマコの増養殖事業を計画している。
同社代表イリヤ・ソスノフは、株主、投資家へのプレゼンテーションで、これらの魚種が中国において強い需要がある一方で、近隣の沿岸資源が減少傾向にあることを指摘、プロジェクトの立ち上げのため、好適沿岸域を見つけることが最も重要だと加えた。
「ロシアの養殖」は2015年2月から同社名で運営されており、それ以前は、ルスコエ・モーレ”(「ロシアの海」)として、バレンツ海ムルマンスク沿岸で大西洋サーモン等、また、カレリア共和国の内水面でマスの養殖事業を行ってきた。
2019年末現在の情報では、モスクワ州知事アンドレイ・ヴォロビョフの弟でオリガルヒ(新興財閥)のマキシム・ヴォロビョフが株式の48.8%を所有していた。
旧“ルスコエ・モーレ”(「ロシアの海」)グループ関連企業の「ロシア漁業会社」は、2011年、”ルスコエモーレ・ダブイチャ”(「ロシアの海:生産」後に社名変更)として、石油トレーダーで大統領プーチンの盟友ゲナジー・チムチェンコ、現国防大臣ショイグが非常事態大臣を務めていた時代の同第1副大臣だったユーリ・ヴォロビヨフの息子マキシム・ヴォロビヨフ、そして1998年から2004年まで運輸大臣だったセルゲイ・フランクの息子グレブ・フランク(ゲナジー・チムチェンコの義理の息子でもある)により設立されている。
なお、昨年2020年、沿海地方における増養殖事業による製品生産量は前年比1.5倍以上の4万8,700トンとなっている。