
2025年03月30日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ポスト英国EU離脱 英国漁業はEUとの防衛協定の犠牲になる可能性がある]
英国首相キール・スターマーは、EUとの防衛協定を確保するため、漁業分野で妥協を求められる圧力に直面していると英国一般紙(WEB)が伝えている。
英国とEUは、今年2025年、英国EU離脱後の関係協定の更新交渉をする必要があり、漁業分野が枠組み再構築の大きな試金石となっている。
英国労働党はEUと初めて本格的に交渉する準備を進めており、移民規制の緩和、ジブラルタルの将来、経済アクセスの拡大などに関する決定がすべて議論される可能性が高い。
英国のEU離脱による漁獲割当の譲渡は、2021年から開始されており、2026年半ばまで実行される。
譲渡のプロセスは(括弧内は全体に対する比率)次のとおりとなっている。
2021年:60%(15.0%) 2022年:70%(17.5%) 2023年:80%(20.0%) 2024年:92%(23.0%)
2025年:100%(25.0%)
非TAC魚種については、2012年から2016年の間に記録された平均漁獲量をベースに、2026年半ばまでに制限されることになっている。
一方、EUの担当大臣ジェシカ・ローゼンクランツ(スウェーデン)は、特にウクライナをめぐる緊張が高まる中、英国との安全保障協定を正式化する緊急性を強調するものの、他の“敏感な問題”、特にEU漁船の英国海域へのアクセス問題を解決せずに、合意に署名する可能性は低いと警告、漁業協定は双方の信頼関係の再構築にも役立つと加えている。