ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会 一般社団法人北洋開発協会

ロシア科学研究機関 2026年スケトウダラTAC 北海道隣接西サハリン海域 最大20%増の5万トンを勧告  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2025年03月18日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロ科学研究機関 2026年スケトウダラTAC 北海道隣接西サハリン海域 最大20%増の5万トンを勧告]

日本海スケトウダラ ロシアと日本の資源開発率(漁獲割合)設定 2倍以上の差” “資源の管理はその合理的利用と一体でなければならない“ 

ロシア海洋漁業研究所ヴニロは、北海道日本海側資源(日本海北部系群)と分布が重なる西サハリン海域のスケトウダラの来年2026年の当初TACを今年2025年の4万トンから最大20%引き上げ5万トンに増加設定する勧告を用意していることを明らかにした。

同研究所は当該資源のバイオマスに対する開発率(漁獲割合)を15%前後に設定することを妥当としている。

一方、海域が接続して資源分布が重複する北海道日本海側資源(日本海北部系群)への資源開発率は、理解に苦しむMSY設定等の影響受け、この半分以下の6%に設定されている。

スケトウダラは国際市場価格によって取引されており、保守的過ぎる日本の資源管理と、合理的運用方針をとっているロシアの漁船団の双方の水揚げベースのラグは2倍となり、これが雪だるま式に加工製品価値ベースで8倍、双方の国内で消費された時の経済効果では20倍に膨らむことになる。

なお、同研究機関は、来年2026年の極東海域全体のスケトウダラについては、ほぼ前年同の約240万トンのTAC設定を勧告する見込みとなっている。