
2022年02月20日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[2022年漁期 北海道隣接サ州太平洋サケマス戦略会議 暫定漁獲勧告 シロザケ3万6,400トン]
2022年2月18日、ユジノサハリンスクにおいて、今漁期の北海道に隣接するサハリン州の太平洋サケマス操業にかかる戦略会議が開催された。
ロシア漁業庁は同庁長官の命令により、極東地方における太平洋サケマスの資源来遊の北偏傾向等、特徴的な問題の解決に取り組むため、特に今年2022年から地域ごとの戦略案を設定することとしている。
当日の会議には、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ本部、同研究所サハリン支部サフニロ、ロシア漁業庁サハリン・クリール地域管理局、水棲生物資源保護再生産機関”グラヴリヴォド”、FSB、サハリン州政府、業界団体、そして先住民族の代表者らが参加し、太平洋サケマス操業の基本的な原則、漁期設定、そのほか資源の持続的利用、再生産のための規制等について話し合いが行われた。
この中でサフニロは、今漁期のサハリン州の太平洋サケマス操業の暫定的漁獲勧告量を発表した。
全体量が約8万7,000トンで、カラフトマスは4万8,400トン、シロザケ3万6,400トン、ベニザケ1,500トン、ギンザケ450トン、そしてサクラマス13トン等としている。
また、今漁期が楽観的シナリオで展開された場合、東サハリン沿岸と南クリール沿岸においてカラフトマスが2万7,000トン上積みされる可能性がある。
なお、最終的な漁獲勧告量にかかる協議は、3月末に開催される極東科学操業評議会で行われることになる。